失語症の方と会話をするときの確認の仕方について

今回は、失語症の方と会話をするときの確認の仕方について、分かりやすくお話していきたいと思います。

失語症の方のご家族様などに、よく「話がきちんと通じたか心配なことがあります」、「話がきちんと理解できたか確認するにはどうしたらよいですか」というご質問やご相談をいただくことがあります。

失語症の方と話しているときに、正しく理解できたか確認したいときに使える簡単な方法をお伝えしますね!

 

<反対の質問をしてみる>

失語症の方は、「はい」と返事をしても内容を聞き間違えて返事をしている場合もあります。

正しく理解できたか確認したいときは、反対の質問もしてみましょう。

それでまた「はい」と返事が返ってきたら、正しく理解できていない訳ですから、もう一度分かるように説明する必要があります。

 

<反対の質問の仕方(例1)>

「今日は体調は良いですか」の質問に失語症の方が「はい」と答えた。

確認で「今日は体調は悪いですか」と質問。失語症の方が、また「はい」と答えた。

質問の内容を正しく理解できていないということなので、もう一度分かりやすい方法で伝える。

「体調 〇 ✕」と書いたものを見せながら、「どっちですか」と、〇か×を選んでもらう。

 

<反対の質問の仕方(例2)>

「明日の待ち合わせは10時で良いですか」に失語症の方が「はい」と答えた。

確認で「12時で良いですか」ともう一度聞く。失語症の方が、また「はい」と答えた。

正しく理解できていないということなので、もう一度分かりやすく説明する必要あり。

「明日 待ち合わせ 10時」と書いて見せ、「明日の待ち合わせは10時で良いですか」ともう一度聞いてみる。

 

反対の質問をして正しく理解できていないと分かった時には、実物や絵、写真、文字を見せながらもう一度説明してみましょう。

特に、失語症の方は数字を聞いただけで理解するのが苦手な方が多いので、書いて見せてあげましょう。