びまん性軸索損傷について

びまん性軸索損傷とは、CTやMRIで検査しても明らかな脳挫傷や頭蓋内血腫がないにも関わらず、頭部外傷直後から意識障害が

続くような状態です。

頭部への衝撃によって脳内にずれが生じ、大脳半球白質の神経線維が多発的に、いたるところで断裂した状態。

「びまん性」とは「広くまんべんなく」という意味です。

 

<びまん性軸索損傷は見つけるのが難しい>

びまん性の軸索損傷は、臨床的に診断が難しい場合が多いとされています。

理由①:CTやMRIを用いても異常がはっきりしない場合が多く、症状も多彩なため、客観的な証拠が得られにくいため。

理由②:びまん性軸索損傷の重症度に幅があるため。意識障害が続く重度の場合もあれば、意識障害が比較的早く回復する中~軽度の場合もある。

 

<脳震盪はびまん性軸索損傷を起こしている場合がある>

頭部外傷後、一時的に意識を失ってすぐに元に戻り、脳に明らかな損傷がないものを「脳震盪」と呼びますが、ボクサーのように何度も脳震盪を繰り返していると神経症状が出てくる場合があります。

脳震盪は実は軽度の「びまん性軸索損傷」を起こしていると考えられるのです。

「パンチドランカー」はびまん性軸索損傷が蓄積して神経症状が現れたものといえます。

 

<びまん性軸索損傷でみられる症状>

・意識障害

・運動障害

・体性感覚障害

・言語障害

・高次脳機能障害(記憶障害がみられることが多い)

・視覚障害

・聴覚障害

・味覚障害    など